モバイルWi-Fiが繋がらない時に
確認すべき原因と対処法

モバイルWi-Fiは手軽さからよく利用されていますが、通信が不安定になることも少なくありません。手持ちのモバイルWi-Fiがつながらず、焦って解決策を探している人も多いでしょう。今回は、モバイルWi-Fiがつながらない場合に確認するべきことや対処法などについて、詳しく解説します。

※この記事では「モバイルWi-Fi」=「持ち運んでネットができる端末(モバイルWi-Fiルーター)」としています。

モバイルWi-FiはLANケーブルを使わない分、通信が不安定になることも珍しくありません。インターネットにつながらなくなった場合、Wi-Fiのルーターとスマートフォンなどのデバイス、どちらかに問題が生じている可能性が高いです。まずは、よくあるモバイルWi-Fiがつながらない原因を紹介するので、思い当たるものがないかチェックしてみましょう。

それまで普通に使えていたのに、急にインターネットにつながらなくなったりモバイルWi-Fiが反応しなくなったりした場合、まず疑いたいのが「充電切れ」です。ルーターの充電が切れてしまえば、当然ながらインターネット接続は途切れてしまいます。充電切れの場合はルーターの画面やボタンを触っても反応せず、充電のマークが表示されることが多いので確認してみましょう。

充電の持ち時間はルーターにより異なりますが、長いものでも12時間ほどしか持ちません。フル充電していても、朝からずっと使っていると夜には充電切れになってしまう可能性が高いのです。しかも、ルーターを使い始めてから長期間経過するほどバッテリーも劣化しやすく、フル充電しても持ち時間が短くなってしまうので注意しましょう。外出先などですぐに充電できないときは、少しでも長持ちさせるために省電力設定にしたり、使わないときは電源をオフにしたりしておくと安心です。

モバイルWi-Fiやデバイスのような電子機器類は、航空機内で通信を遮断するための機内モードが搭載されています。デバイスの通信により、航空機の安全な航行を邪魔してしまうリスクがあるためです。この機内モードがオンになっていると、モバイルWi-Fiやデバイスは電波を発しない状態になるため、インターネットに接続することができません。何かの拍子に設定を変えて機内モードがオンになっている可能性もあるので、一度設定を確認してみましょう。ルーターはもちろん、スマートフォンやパソコン側の設定も同様に確認してくださいね。

また、機内モードがオフになっていても、一度オンにして再びオフに切り替えることでうまく接続できることもあります。通信が一旦リセットされるため、再接続しやすくなるのです。機内モードの切り替えは簡単な操作で行えるので、試してみましょう。

Wi-Fiを利用する場合、スマートフォンやパソコンなどのデバイス側でWi-Fiの受信設定をオンにしなければなりません。Wi-Fiがオフのままだと、当然Wi-Fiにはつながらないのでオンに変更しましょう。また、受信設定がオンになっていても、デバイスのソフトウェアが古いとWi-Fiにうまくつながらないケースもあります。デバイスが常に最新のバージョンになっているかどうか確認し、もし古いままであればバージョンアップさせましょう。

新しく購入したばかりのモバイルWi-Fiがつながらない場合は、電池パックやSIMカードが正しくセットできていない可能性があります。わかりにくいですが、電池パックやSIMカードには裏表や上下があり、指定された通りにセットしないと正しく起動しないのです。ルーターに正しいセット方法などが小さく図で示されていることが多いので、間違いがないかどうか確認しましょう。一見きちんとセットできているようでも、一度取り外して再度セットするとうまく起動することもあります。

無料キャンペーン中などでなければ、モバイルWi-Fiはきちんと利用料金を支払わないと使えません。水道やガスなどは料金を支払わなくてもしばらく使い続けられることがありますが、モバイルWi-Fiは違います。料金を支払わないと、すぐに利用を止められたり、未払いを繰り返せば強制的に解約されたりするケースもあるのです。口座から自動引き落としにしている人が多いでしょうが、油断していると「実は残高不足で支払っていなかった」という事態もあり得ます。口座を確認してきちんと引き落とされているかどうか確認し、もし支払えていなければ契約しているモバイルWi-Fi会社に連絡を入れてみましょう。

インターネット自体にはつながっているものの、通信速度があまりにも遅くて「つながらない」と感じることがあります。このような場合、つながらないのではなく、実は速度制限に引っかかっている可能性もあるので確認してみましょう。通信量が少ないライトプランなどを契約している場合、規定の容量を使ってしまうと一気に速度が遅くなってしまいます。また、モバイルWi-Fiの中には、一定の期間内に大量の通信を行うと、回線の混雑を避けるために数日間速度制限をかけるものも少なくありません。

たとえば、3日間で10GB以上利用すると、翌日から3日間速度が大幅に低下するという具合です。通信量無制限のプランなのに速度制限に引っかかるという場合は、このように短期間の速度制限の対象になっている可能性があるので確認してみましょう。速度制限の条件はモバイルWi-Fi会社やプラン内容などによって変わるので、該当のものを調べてみてください。ちなみに、直近の通信量はルーターから確認できることが多いです。通信量をこまめにチェックし、速度制限に引っかからないよう計画的に使用しましょう。契約しているプランの容量で足りなければ大容量プランへ変更したり、容量を買い足したりすることも必要です。

モバイルWi-Fiは、基本的にルーターが1台あれば複数のデバイスが接続できます。1台のルーターに、家族全員、家中のデバイスを接続しているケースも多いでしょう。しかし、ルーターはそれぞれ接続できるデバイスの数が決まっています。すでに最大数のデバイスと接続していれば、それ以上デバイスを接続しようとしてもインターネットにはつながりません。また、接続台数が上限を超えていなくても、上限に近くなればなるほど通信が不安定になりやすいです。デバイス1台あたりに届く電波が細かく分散されてしまうため、超低速になり「つながらない」と誤解することもあるのです。ルーターに接続できるデバイスの上限と現在接続している台数は常に把握し、使っていないデバイスは接続を切っておくと良いでしょう。

これまで紹介した「よくある原因」を確認しても、やはりインターネットにつながらないことがあります。このような場合は、次に挙げる4つの対処法を試してみてください。

まずやってほしいのが、モバイルWi-Fiのルーターを再起動することです。まれに、ルーターの内部でログの過剰な蓄積やソフトウェアトラブルなどにより、一時的なエラーが起きている場合があります。そのままだとインターネットにつながらないのですが、再起動するとログなどがリセットされてエラーが収まる可能性があります。長期間使い続けているときに起きやすいので、「最近電源を切ってないな」という人は試してみましょう。再起動のやり方はスマートフォンなどとまったく同じで、電源ボタンを長押しして電源を落とした後に再度電源ボタンを押すだけです。ルーターによっては、電源ボタンを押すと「再起動」「シャットダウン」などの項目が表示されるので、そこから選んでも構いません。

モバイルWi-Fiのルーターと同様に、スマートフォンやパソコン側でも一時的なエラーが発生している可能性があります。こちらも一度電源を落として再起動することで、内部がリセットされてエラーが収まる場合があります。

モバイルWi-Fiの中には、1台のルーターで2.4GHzと5GHz、2つの周波数帯の電波を切り替えて使えるタイプもあります。2.4GHzは遮蔽物に強く電波を遠くまで届けることができ、5GHzは遮蔽物には弱いものの電波を安定かつ高速で届けられる点が特徴です。2.4GHzのほうは特に速度が遅くなりがちなので、5GHzに切り替えておくと良いでしょう。ただし、5GHzはルーターから離れるほどつながりにくくなるので、ルーターから遠い部屋で使う場合は2.4GHzのほうがまだ使えるということもあります。つながりにくいと感じたときはルーターの設定を確認し、違う電波へ切り替えてみてください。

新しいルーターの中には、この2つの電波のうち、よりつながりやすいほうに自動的に切り替える「バンドステアリング機能」を備えたものもあります。わざわざ手動で切り替える手間が省けるので、ルーターを買い換えるときはバンドステアリング機能に対応したものを選ぶのもおすすめです。

デバイスのファイアウォールや、Nortonなどのセキュリティソフトにより、Wi-Fiの接続がブロックされてしまうことがあります。本来ならウイルスなどからデバイスを守ってくれる頼れる存在なのですが、アップデートの内容などによってはWi-Fiの通信にまで反応してしまう場合があるのです。このため、一時的にファイアウォールとセキュリティソフトを解除してみてください。アップデート後につながりにくくなったのであれば、サポートセンターに問い合わせてみるのも効果的です。なお、通信が正常化してもしなくても、解除したセキュリティソフトなどは後で必ず元通りに設定しておきましょう。解除したままだと、ウイルスへ感染したり情報が流出したりする恐れがあります。

インターネットにつながらない原因は、モバイルWi-Fiやデバイス側にあるとは限りません。機器類側の問題ではなく、周囲の環境が影響している場合もあるのです。次は、どのような環境が通信をつながりにくくさせるのか、代表的なものを3つ紹介します。

インターネットにつながらない場合、「電波干渉」が起きている可能性もあります。電波干渉とは、さまざまな電波が重なることでお互いに影響し合い、正常に機能しなくなる現象のことです。モバイルWi-Fiは、2.4GHzと5GHzという2つの電波を利用しています。ところが、私たちの身の回りには、モバイルWi-Fi以外にも電波を発する機器類が数多くあります。たとえば、家庭内なら電子レンジやIH調理器具などが2.4GHzの周波数を出しており、ルーターが近くにあると電波干渉を受けて通信が不安定になりやすいのです。

また、モバイルWi-Fiの通信回線は、自分だけでなくほかの人のルーターも共有して使っています。数多くのルーターが限られた空間に集中すると、回線が混雑したりお互いに電波干渉したりして、つながりにくくなることが多いのです。

モバイルWi-Fiを用いた通信は、電波をしっかり送受信できることが大前提です。しかし、電波はまっすぐに進むという特性上どこでも同じように届くものではなく、遮蔽物などによって届きやすい・届きにくい場所ができてしまいます。このため、近くに障害物があるなど、ルーターを置く場所によっては電波をうまくキャッチできず、インターネットにつながりにくくなることがあるのです。基地局から発信される電波をキャッチしやすくするためにも、できるだけ遮蔽物の影響を受けない高い位置に置いたほうが良いでしょう。また、ルーターからデバイスまでの距離が離れるほど電波が届きにくくなるため、できるだけ近くで使うことをおすすめします。

電波を発信する基地局では、しばしばメンテナンスやトラブルにともなう通信障害が発生することがあります。通信は基地局の電波があってこそなので、そこで通信障害が発生すれば必然的にインターネットにつながりにくくなります。通信障害が起きているかどうかは、契約しているモバイルWi-Fiの公式ホームページや、スマートフォンのキャリアの公式ホームページなどから調べられるので、一度確認してみましょう。大規模な通信障害だとSNSでも情報が拡散されるため、そちらも確認しておくとスムーズです。

これまで紹介してきたあらゆる確認・対処法を実践しても効果がなければ、モバイルWi-Fiのルーターそのものに不具合が生じている可能性があります。モバイルWi-Fiは手軽さから外出時に持ち歩くことも多く、物理的に故障してしまうケースも珍しくありません。家の中でも、防水加工されていないルーターをうっかり水没させたり、浴室で使用して壊したりすることもあるでしょう。故障したルーターは、モバイルWi-Fi会社に連絡して修理してもらうか、新しいものを買うしかありません。自然故障なら無料で修理してもらえることもありますが、水没のように不注意で壊してしまったときは修理費が自己負担になる可能性が高いので注意しましょう。

どうしてもインターネットにつながらない理由がわからないときは、モバイルWi-Fi会社のサポートセンターへ問い合わせてみましょう。このとき、ルーターの機種名や接続しているデバイスの機種名、OSなどの情報があるとスムーズに話しが進みます。電話をかけるまえに、わかる範囲でこれらの情報を準備しておきましょう。自分に非のないルーターの故障であれば、Wi-Fi会社やメーカーから補償が出る可能性もあります。補償がなければ修理費などが高くつくので、思い切って買い換えたほうが良いかもしれません。

何かと手間がかかるので避けたいところですが、最後の手段としてルーターを初期化するという方法もあります。システムに何らかの不具合が生じている場合、初期化して中身をリセットすることで、元通りに使えるようになる場合もあるのです。気づかないうちに設定を間違え、それが原因でつながらなくなった可能性もあるので、初期化するときは説明書などを確認しながら正しく設定しましょう。初期化の方法はルーターにより異なりますが、設定画面から簡単に操作できることが多いです。

何を試しても解決しない場合や、元に戻ってもまたすぐにつながらなくなる場合、現在の契約内容がニーズに合っていないと感じていた場合などは、モバイルWi-Fiの切り替えを検討する良い機会かもしれません。毎日利用するものだからこそ、不便さを感じたまま使い続けるのはストレスがたまりますよね。特にモバイルWi-Fiは頻繁に新しい機能を備えた機種が販売されるため、切り替えることでより便利・快適に通信を楽しめるようになるでしょう。ただし、切り替えるタイミングによっては違約金が発生する契約もあるので、事前に解約の注意点をしっかり確認しておくことが大切です。

新しいモバイルWi-Fiに切り替える場合は、失敗しないよう慎重に選びましょう。たとえば、モバイルWi-Fi会社によっては、通信できないエリアや高速通信だけができないエリアなどが存在します。自分が普段よくインターネットを利用する場所が対応エリアになっているか、モバイルWi-Fi会社の公式サイトなどから必ず確認しておきましょう。また、快適に通信を楽しむためにも、速度制限には注意したいところです。速度制限を気にせず利用できる大容量プランがあれば、それを選ぶことをおすすめします。さらに、月額料金も細かく確認してください。最初の1カ月だけ格安で翌月からは割高になる契約プランなどもあるので、目先の料金だけでなく総合的なコストを計算しておきましょう。見逃して損をしないよう、割引キャンペーンやキャッシュバックキャンペーンを行っている会社も要チェックです。

新しいモバイルWi-Fiを検討しているなら、「ZEUS WiFi(ゼウスWiFi)」がおすすめです。つながりやすい回線に自動接続するクラウドSIMにより、サクサクと快適な通信を楽しめます。工事不要なので手軽に始められますし、月額980円(税込)~という業界最安値級の価格も魅力です。もちろん、端末価格もかかりません。契約期間にしばりがない、希望の容量によって選べるプラン、海外でもそのまま利用可能など、使い勝手も抜群なのでぜひ試してみてください。

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